2020年東京五輪で24歳以上のオーバーエージ(OA)枠で出場を目指し、欧州主要リーグへの移籍を希望している元日本代表MF本田圭佑(33)は、なかなか新天地が決まらない。この現状に、2部クラブでのプレーも視野に入れ始めた。

 本田はOA選出に向けて五輪代表をA代表と兼任で率いる森保一監督(51)にアピールすべく欧州トップレベルでのプレーを希望。「とにかく強いリーグに。時間はかかるかもしれないけど、諦めずに良いところを見つけたい」と粘り強くクラブを模索している。

 ただ、現状は厳しく条件に合致するようなクラブからオファーは届いていない。フリーの立場のため、8月末の移籍期限が過ぎた後も加入できることから、締め切り間際の駆け込み移籍や、今後負傷者などで再編が迫られる有力クラブの“空席”を狙っているが、33歳の日本人選手に声がかかる可能性は低い。

 そんな中、欧州クラブ所属選手を担当する代理人は本田について「主要リーグの2部も視野に入れているようだ。代表クラスでも2部でプレーする選手が増えているし、リーグによってはレベルも一定の質がある。そこでしっかりプレーできれば、十分アピールになるという考えもあるのでは」と指摘する。

 今オフには、MF香川真司(30)がスペイン2部サラゴサ、FW岡崎慎司(33)が同マラガ、MF柴崎岳(27)が同デポルティボに移籍した。3人とも実績十分で、6月には日本代表に招集されるなど森保監督からの信頼も厚い。2部でコンスタントにプレーしてコンディションを維持するほうが代表の座に近いという判断だ。

 本田も同じように2部からの再スタートも検討しており、スペインのほか、イングランドが候補になるという。東京五輪の大舞台に立つため、自らハードルを下げたと言えるが、2部から勝負をかけることになるのか。