日本代表MF久保建英(18=レアル・マドリード)の背番号の行方は――。6月に史上2番目の若さ(18歳5日)でA代表デビューを果たした久保は、同MF香川真司(30)が背負うエースナンバー10番のように、まだ特定の番号が定まっていない。そんな中、今後の“久保商戦”を見込んだ小売業界からは、日本の至宝にふさわしい番号の“襲名”を望む声が高まっている。

 A代表デビューとなった6月9日の国際親善試合エルサルバドル戦では27番のユニホームを着用し、続いて臨んだ南米選手権は背番号21。東京五輪のメイン世代となるU―22日本代表として出場した3月のU―23アジア選手権予選は、J1FC東京でおなじみの15番だった。

 2019年の各種代表活動だけでも、めまぐるしく変わっており、今のところ代名詞的な番号はない。ただ近い将来は日本代表の中心選手として活躍するのは間違いないだけに、「KUBO」の名前が入ったレプリカユニホームが一番の売れ筋になっていくのも自然な流れだろう。

 そこでこんな要望が飛び出している。「これから久保選手の活躍とともにユニホームなどグッズの売り上げは伸びていくと思います。その場合、香川選手の10番のように、番号と選手のイメージがはっきりしている方が売れやすくなるので、欲を言えば、久保選手には10番を期待したいですね」(大手スポーツ用品販売店関係者)

 実際、近年における日本代表レプリカユニホームの人気は、香川の10番をはじめMF本田圭佑(33)がつけた4番、DF長友佑都(32=ガラタサライ)の5番など決まったナンバーを持った選手に集中する傾向がある。売る側としては、スター確定の逸材にできるだけ早く決まった番号に落ち着いてほしいわけだ。

 久保自身は背番号について、17年10月のU―17W杯に臨む代表メンバーとして7番に決まったとき「小さいときから7と10が好きだった。(過去に)所属したチームで7と10がなくて70にしたぐらい」と語っている。A代表で7番はMF柴崎岳(27=デポルティボ)、10番は香川らが担っているが、将来的には「7」や「10」を狙っているとみられる。

 その一方で、新加入したRマドリードのプレシーズンでは、ずっと26番をつけている。スペインのトップ登録メンバーは原則25人。久保は“一軍”に最も近い位置にいるわけだ。ただ、今後の主戦場がどこになるかが決まっておらず、夏の移籍市場が閉まる31日までに他選手の去就の動向もからみ、番号が変更される可能性が高いという。世界的ニュースター、FWキリアン・エムバペ(20=パリ・サンジェルマン)は19歳で迎えた昨年のロシアW杯でフランス代表の10番を背負ったが、日本の至宝は何番に落ち着くのだろうか。