久保建 今後のカギ握るジダン監督の影武者

2019年08月05日 16時30分

猛アピールを続ける久保はトップに残留できるか(ロイター)

“日本サッカー界の至宝”の行く末とは――。スペイン1部レアル・マドリードの日本代表MF久保建英(18)はトップチームで練習しながら、Bチーム(3部)の開幕に備えている。負傷者続出のチーム状況によりトップ残留の可能性も浮上する一方で、他クラブからレンタル移籍のオファーが殺到。久保の周囲が騒がしくなっているが、処遇決定についてはジネディーヌ・ジダン監督(47)の“影武者”がキーパーソンとなりそうだ。

 現場責任者のジダン監督はアウディカップ(7月31日=日本時間8月1日)のフェネルバフチェ(トルコ)戦後に久保について「カスティージャ(Bチーム)でプレーさせながら、トップチームのメンバーと練習させる」と発言。トップに帯同するが、主戦場は25日のラスロサス戦で開幕を迎えるBチームになるとの見解を示している。

 ただ、プレシーズンで低迷するRマドリードでは主力に負傷者が続出しており、17日のセルタ戦で開幕を迎えるトップチームでベンチ入りする可能性もある。また、スペイン紙「マルカ」など複数の地元メディアは、同1部バリャドリードなど5クラブがレンタルで久保の獲得に乗り出していると報道。最終的にどこでプレーするのかは流動的な状況だ。

 久保の今後について、鍵を握るのはセカンドコーチのデビッド・ベットーニ氏(47)だ。欧州で活動する代理人は「ジダンが一番信頼を寄せる腹心として有名で、チームの戦術や編成においてもジダンは常に彼の意見を取り入れている。特に若手の指導には定評があって実力や将来性の見極めなどは彼が担っている部分が大きい」と指摘する。

 ベットーニコーチは、フランス1部カンヌの下部組織でジダン監督とともにプレー。ジダン監督がイタリア1部の名門ユベントスに移籍した際には、自身もイタリアの地方クラブに移籍して行動をともにするなど30年来の盟友だ。指揮官と同じスキンヘッドの容貌から一部では“影武者”とも呼ばれるように、監督の右腕としてチームの実務を取り仕切っている。

 もちろん、全権を握るのは指揮官だが、Rマドリードには世界的ビッグネームが多く、その処遇には細心の注意を払わなければならない事情もあり、ジダン監督の負担も大きい。そこで若手の指導はベットーニコーチが主に務める“分業制”となっているのだ。久保の今後に関してもベットーニコーチの意見を参考にするのは間違いなく、その将来を大きく左右する存在と言えそうだ。

 久保はRマドリードに合流後、好パフォーマンスを披露し、アピールを続けている。名門クラブを支えるナンバー2の目にはどう映っているのか。

【右インサイドハーフ2番手の評価】久保の現在地は…。Rマドリードは、セルタとのリーグ開幕戦(17日)に向けて8日に日本代表MF南野拓実(24)らが所属するオーストリア1部ザルツブルク、11日にイタリア1部ローマと親善試合を行う。ジダン監督は、この2試合で登録メンバーを絞り込んでいく予定だ。

 スペイン紙「マルカ」は、プレシーズンの強化試合5試合(1勝1分け3敗)の出場時間などでポジション別の序列を選定。久保は右インサイドハーフで、クロアチア代表MFルカ・モドリッチ(33)に次ぐ2番手に選出されている。控えとはいえ、トップメンバーに近いところにいるのは間違いないようだ。