日本代表のエースが“半端ない”スタートを切った。ドイツ1部ブレーメンのFW大迫勇也(29)は29日にドイツ・グラッサウで行われたスペイン1部エイバルとの練習試合でフル出場し、技ありのゴールを決めて4―0の勝利に貢献した。

 ブレーメンは昨季までエースだったFWマックス・クルーゼがトルコ1部フェネルバフチェに移籍。大迫にかかる期待は大きいが、早くも実戦で存在感を示した。1―0で迎えた後半16分、右CKに飛び込み背中を向けながらバックヘッド。難しい体勢でもシュートを枠に飛ばし、ゴールネットを揺らした。

 フローリアン・コーフェルト監督(36)はこの活躍を称賛。「マックスが去ったことは残念だが、そのポジションでユウヤを見られる。彼はフレッシュな状態。開幕戦(8月17日、対デュッセルドルフ)の先発も決まりだ」とドイツ紙「ビルト」に語った。日本代表が参加した南米選手権への大迫の派遣を認めず、今季に向けて準備を進めてきた指揮官は予想以上のデキに目を細めた。

 一方、スペイン1部エイバルに復帰し、25日にチーム合宿に合流したばかりのMF乾貴士(31)は後半19分までプレー。

「復帰の機会を与えてくれたクラブに感謝している。再びここに戻ってこられてうれしい。チームメートとともに、素晴らしい1年を過ごせると確信している」などと抱負を語った。

 エイバルのゴロスティサ会長はスペイン紙「マルカ」(電子版)に「今日は私たちにとって特別な日だ。それはタカシが家に帰ってきてくれたのだから。私たちは彼を迎え入れられたことをうれしく思う」などと乾への愛情を語り、今季への期待を込めた。