久保 レアルで生き残る鍵に「サシ飯」試練

2019年07月09日 16時30分

主将のセルヒオラモス(ロイター)

 超名門クラブの知られざる“洗礼”とは――。スペイン1部レアル・マドリードに新加入した日本代表MF久保建英(18)は8日、チームに初合流。主力メンバーとも顔合わせし、新たな舞台で第一歩を踏み出した。世界屈指の強豪では、これまでスター選手が真価を発揮できないまま退団するなど失敗したケースも数多い。いかにチームに溶け込めるかが重要になるが、そのカギとなるのは名物キャプテンとのサシ飯にあるという。

 今季はBチーム(実質3部)でプレーする予定の久保はプレシーズンにトップチームが行う北米遠征に同行する。20日(日本時間21日)からは欧州強豪クラブなどが参戦するインターナショナルチャンピオンズカップで新天地デビューを目指すが、まずは日々の練習でジネディーヌ・ジダン監督(47)に猛アピールしたいところだ。

 久保にとっては世界トップの選手が集うスター軍団の中で、いかにコミュニケーションを図っていくのかも生き残るための重要なテーマとなる。特にRマドリードは超名門で注目度が高く、のしかかるプレッシャーもハンパではない。これまでも力を発揮できないままチームを去ることになった名選手は数多い。

 過酷な環境で生き残るためのポイントは、長年キャプテンとしてチームを支えてきたスペイン代表DFセルヒオラモス(33)にあるという。欧州事情に詳しい代理人は「(主将は)コミュニケーションを重視していて、とにかく(新加入選手を)食事に誘うのが好きみたい。ただ気性が激しくて(相手の)好き嫌いをはっきりさせちゃうタイプだから、うまく付き合えるかどうかだよね」と指摘した。

 セルヒオラモスはRマドリードで15シーズン目を迎え、2015年夏からは主将を務めるチームの“顔”だ。闘志あふれるプレーでチームをけん引するほか、陽気な性格でピッチ外でも普段からチームメートと積極的に会話を交わし、重要な試合の前など事あるごとに決起集会を呼びかけてきた。新入団選手についても早くチームに溶け込ませようと個別で会食することも多く、今オフに新加入したベルギー代表FWエデン・アザール(28)ともさっそく一席設けたという。

 チームの重鎮と語らうひと時は新顔の久保にとって貴重な場だが、一歩間違えれば苦境に追い込まれる危険性もある。

 13年夏に移籍金1億ユーロ(約121億円)で入団したウェールズ代表FWガレス・ベイル(29)は、ポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド(34=現ユベントス)に並び立つエースとして迎えられたが、期待されたほどの活躍はできず放出の噂が絶えない。地元メディアでは、かねてチーム内での孤立が不振の一因とも報じられており、セルヒオラモスとソリが合わないことは“公然の秘密”とされている。

 新参者の久保にとってはまさに登竜門。前出の代理人は「スペイン語もできるし、大丈夫でしょう」と楽観しているが、良好な関係の構築が重要なミッションになるのは間違いない。Rマドリードで成り上がるためにも、主将のハートをガッチリとつかみたいところだ。