【フランス・リヨン7日(日本時間8日)発】フランス女子W杯決勝が行われ、米国がオランダを2―0で下して、2大会連続4度目の優勝を果たした。

 女王の強さは盤石だった。決勝トーナメント1回戦で日本を破って勢いを増したオランダの攻撃にひるむことなく、FWアレックス・モーガン(30)を中心に逆襲。前半こそ今大会初の無得点で折り返したが、後半に入ると攻勢を強めた。

 試合の流れを変えたのは、今大会から導入されたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)だった。後半13分、右サイドからペナルティーエリア内に上がった浮き球のルーズボールにモーガンが反応。オランダDFとの接触で倒れ、一度はノーファウルとされたが、VARの検証で判定が覆り、PKを獲得。これをFWミーガン・ラピノー(34)が落ち着いて決めて先制した。

 さらに24分にはドリブルで中央突破したMFローズ・ラベル(24)が左足ミドルシュートを突き刺して2点目。オランダに最後まで反撃を許さず、終了の笛を聞いた。

 モーガン、イングランド代表FWホワイトと並ぶ6得点で得点王に輝いたラピノーが大会MVPを獲得。同性愛者を公言するラピノーは大会期間中、差別発言を繰り返すトランプ大統領に「優勝してもホワイトハウスには行かない」と訪問を拒否する意向を示していた。「まずは自分の仕事をしろ!」と応戦していたトランプ大統領だったが、この日は「おめでとう」とツイート。ラピノーがどんな態度をとるかが注目される。

 前日6日に行われた3位決定戦はスウェーデンがイングランドに2―1で競り勝った。