【スペイン・マドリード1日(日本時間2日)発】欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝はリバプールが2―0でトットナム(ともにイングランド)に勝利し、14季ぶり6度目の優勝を果たした。昨季準Vの雪辱を果たしたが、先制弾を決めた大エースFWモハメド・サラー(26)に流出の可能性が出ている。

 エジプト代表ストライカーのサラーはイングランド・プレミアリーグで2季連続の得点王。昨季CL決勝では負傷退場で涙を見せたが、今回は欧州制覇に貢献し「全員がベストを尽くした。個人ではなく、チームが素晴らしかった」と話し「エジプト人として、ここまでこられたなんて信じられない」と感慨に浸った。

 一方で、今オフの去就は微妙な情勢だ。スペイン紙「アス」は4月に、ユルゲン・クロップ監督(51)と何度も口論に発展するなど関係が悪化し、移籍を志願したと報道。5月には英紙「サン」(電子版)がチーム再建中のスペイン1部レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督(46)が獲得を熱望していると報じた。

「アス」紙も「レアル・マドリードは、ずっとサラーを狙っている」としているが、欧州各メディアは「スカイ・スポーツ・アラビア」の報道をもとに、イタリア1部ユベントスがFWクリスチアーノ・ロナウド(34)の進言を受けてサラー獲得を決意し、移籍金として2億ユーロ(約242億円)を準備したと伝えた。

 かねてクロップ監督は「いいチームはシーズン後に選手が散ってしまうが、今年はそういうことが起こらない」と主力の残留を強調していたが…。果たして世界が注目するストライカーは、ビッグイヤー獲得という大目標の達成を機に新天地を目指すのだろうか。