香川、長友、長谷部…欧州最前線での戦いが日本サッカーを成長させる

2019年05月16日 16時30分

長谷部(左)の存在感が急上昇(ロイター)

【西川結城のアドバンテージ】欧州チャンピオンズリーグ準決勝第2戦、イングランドのリバプールがスペインのバルセロナにホームで第1戦の0―3をひっくり返す大逆転勝利。聖地アンフィールドのピッチに立っていたのは世界の名手たち。国籍や代表など関係なく、まさにプロの誇りがぶつかる極みの戦いだった。

 一方、欧州リーグを戦ったMF長谷部誠。いまやドイツ・Eフランクフルトの快進撃を支える“皇帝”だ。トルコ・ガラタサライの長友佑都とベシクタシュの香川真司がイスタンブールを舞台にダービーマッチを戦った。トルコは世界屈指のサッカー熱を誇る。30代を迎え新天地に飛んだ彼らもファンの熱視線にさらされながらまだまだ成長を信じ戦う。

 先日、ある仕事で渡英した。そこで目にしたのはイングランド・プレミアリーグのシ烈な残留争い。来季残留を決めたサウサンプトンの吉田麻也は、最古参DFとして時に崩れそうなチームを支えた。レスターの岡崎慎司は今季で退団も引き続き欧州挑戦を熱望。ニューカッスルの武藤嘉紀は出番に恵まれずに1年目の洗礼を浴びた。それでも「まだまだこれから」とその目は全く死んでいない。むしろ「成功したいと余計に感じる」と思いを強める。

 6月の南米選手権(ブラジル)を戦う森保ジャパンが、海外組の招集に難航している。日本に拘束力のない大会に多数の欧州クラブは難色を示す。日本サッカーは強化も人気も代表主導。主力勢が参加できない状況を極力避けたいのは理解できる。一方、国や立場は違えど、欧州最前線でプレーする日本選手の“戦いの場”は間違いなくクラブシーンにある。厳しくしのぎを削る日々が、ひいては日本サッカーをも確実に成長させていく。

 招待国で向かう国際大会を回避してでも夏に始まる来季の準備に充てる。それは当然の決断のように映る。