サッカー日本代表は1日に行われたロシアW杯アジア最終予選UAE戦(埼玉)で1―2とまさかの逆転負けを喫し、突破確率「0%」の黒星スタートとなった。

 最終予選の初戦という大舞台でバヒド・ハリルホジッチ監督(64)は、リオデジャネイロ五輪代表でA代表初出場となるMF大島遼太(23=川崎)をスタメンに抜てきした。

 序盤は緊張感が漂う重苦しいムードで試合が進むが、均衡を破ったのはやはりこの男だった。前半11分、ペナルティーエリア手前の右サイドからMF清武弘嗣(26=セビリア)が蹴ったFKを逆サイドで待ち構えたFW本田圭佑(30=ACミラン)が豪快ヘッドをゴール右隅へ突き刺す。日本に待望の先制点をもたらした。

 エースの一発で波に乗りたい日本だが、まさかの展開が待ち受ける。

 UAEのカウンターからFWマブフートが中央でドリブル突破を図り、PA中央の手前で倒れる。自分から転んだように見えたが、主審はチェックに行ったDF吉田麻也(28=サウサンプトン)にイエローカード。そしてFKをFWハリルに直接決められ、同点に追いつかれてしまう。

 さらに後半7分、自陣のPA手前でMF長谷部誠(32=Eフランクフルト)がボールを奪われると、MFアルハンマディがペナルティーエリア内で粘っているところを大島が倒したと判定。日本にとって厳しいジャッジでPKを取られ、これをFWハリルに決められてついに逆転を許す。

 その後、日本は猛反撃に出るが及ばず、大事な最終予選の初戦を落とすまさかの結果となった。