サッカー女子のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選が4日、大阪市のキンチョウスタジアムなどで行われ、日本代表(FIFAランク4位)は中国代表(同17位)に1―2で敗れた。
 
 上位2チームに五輪出場枠が与えられる今回の予選で、いまだ勝ち星なしのなでしこジャパン。2010年以降8勝1分けと相性のいい中国戦は勝利が絶対条件だった。

 そんな大一番も序盤から決定力不足に苦しんだ。攻めながらもシュートに持ち込めない展開で、過去2戦の苦い記憶がよぎり始めた前半14分、またもやミスからピンチを招く。MF川村優理(26=仙台)のバックパスをDF陣がまさかの“お見合い”。そのボールを奪われ、MF張睿(ジャン・ルイ=27)に先制点を決められた。

 その後もゴール前に迫りながらも得点を奪えず前半が終了した。

 このまま終われば、事実上の“終戦”となるなでしこ。開始直後の主将MF宮間あや(31=岡山湯郷)やエースFW大儀見優季(28=フランクフルト)が惜しいミドルシュートを放つなど、得点への執念を感じさせたが、後半13分にカウンターから再び失点した。

 絶体絶命に追い込まれた選手たちの決死の波状攻撃から後半20分にFW横山久美(22=AC長野)が反撃ののろしを挙げる。岩渕のクロスのこぼれ球に反応し、自ら持ち込んでゴールネットを揺らした。その後も猛攻を仕掛けたなでしこだったが、中国の堅い守りを崩せないまま、試合終了のホイッスルが鳴った。

 事実上の終戦を迎えたなでしこだが、他国の今後の勝敗次第で、五輪出場への道は残っている。わずかな希望を信じて中2日のベトナム戦(7日、キンチョウスタジアム)に臨む。