11月開幕のカタールW杯で日本躍進のカギは〝森保流コミュニケーション術〟にありそうだ。

 今回のW杯は異例の11月開幕となり、各国ともにコンディション調整がポイントになる。特に欧州各国のリーグは直前まで日程が組まれているので、欧州でプレーする選手の状態の見極めはチームの命運を左右することになる。

 そうした中、日本は代表活動で常に欧州組が長距離移動や短期間での調整を強いられてきたことで〝急仕上げ〟のノウハウを蓄積。それが今回のW杯では強みになると森保一監督(53)はみている。

 6日に取材に応じた際に強調したのが、代表スタッフと選手の所属クラブとの緻密なコミュニケーション。「選手の練習や試合のプレーのデータもいただいて、招集に向けてコンディションを把握する。しっかりコンタクトを取って要望を出し、粘り強く連絡を取らないと情報は得られない。スタッフがしっかり所属先と連絡を取ってくれている」と説明した。

 森保監督も含めコーチ陣は積極的に国内外のクラブを訪問することが多く、日頃から地道に〝足〟を使うことが功を奏している。「これはなかなかできないこと。相手も日々のお付き合い、コミュニケーションが取れてなければ、それなりの対応しかしてくれない。日本のスタッフはしっかりとコミュニケーションを取り、所属先のチームスタッフもできる限りのいい情報をわれわれに協力してくれる。良好な関係を保てている」と胸を張った。指揮官が重視する人付き合いがスタッフにも浸透し、チームを支えている。W杯躍進へ大きな武器となりそうだ。