ドイツ1部EフランクフルトのMF鎌田大地(25)が、11月に開幕するカタールW杯で1次リーグ同組となった強豪スペイン撃破の〝キーマン〟になりそうだ。

 欧州視察を終えた森保一監督は28日にオンラインで取材対応。視察中には、Eフランクフルトがバルセロナ(スペイン)をホームに迎えた欧州リーグ(EL)準々決勝第1戦(7日)を現地観戦し、同第2戦は映像で確認した。それを踏まえて「バルセロナとスペインのサッカーはイコールではないが、同じ志向をしている。フランクフルトがバルセロナを研究して撃破し、(W杯で対戦するスペインとの)戦い方のヒントをもらった」。鎌田らEフランクフルトイレブンのプレーからスペインに勝つイメージを膨らませたようだ。

 さらに指揮官はチームの勝ち上がりに大きく貢献した鎌田の活躍ぶりも、こう絶賛した。「2試合とも大地は攻守ともに、特に攻撃の助けになり、相手にとって厄介な存在だった。ライン間に入って、相手が守備しづらい、誰がついていいのかわからないポジション取りで起点になった。チームのチャンスにつながる、そのプレーはバルセロナの選手は嫌がっていた。プレッシャーを受けてもいいパスを供給し、それから自分もゴール前にも入っていける。彼の良さがすごく出ていた」

 もちろん鎌田一人でスペインに勝てるわけではないが、こんな働きができる選手を放っておくわけがないだろう。今年に入って森保ジャパン未招集が続くが、6月は復帰が確実。そんな絶賛が本人の耳に入ったかは定かではないが、それから十数時間後に行われたEL準決勝第1戦・ウェストハム(イングランド)戦で決勝ゴールを決め、さらに評価を高めた。