森保ジャパンは25日に招集メンバー23人全員が揃い、千葉県内で練習を行った。

 27日に行われるカタールW杯アジア最終予選の中国戦(埼玉)の2日前のタイミングで報道陣への公開は冒頭15分のみとなり、大部分を非公開で調整。戦術練習などに時間を費やした。

 その中で注目を集めるのが、MF久保建英(20=マジョルカ)のコンバートだ。森保一監督は4―3―3のシステムがチームに安定をもたらしたことから、中国戦でも採用する可能性が高い。ただそうなると、久保が主に起用される前線の右サイドには絶対的なレギュラーのMF伊東純也(ゲンク)がいるため出場機会が限られしまう。

 そこで浮上してきたのが一段低い位置となるインサイドハーフでの起用だ。25日に取材に応じた久保は「今はどちらかというと前めのポジションだけど、昔は4―3―3のインサイドハーフでばかり試合に出ていたので全然できる」とコンバートの可能性を視野に入れながら自信を見せた。

「前に厚みをかけるなら、前に上がったほうがいいと思っている」とすでに新たなポジションでのプレーの絵も描いている。

 スペイン1部バルセロナの下部組織に所属していた時代にも経験しており、自信を見せる一方で、新たな戦術の難しさも理解している。

「4―3―3でプレーするのは世界でも限られているので。経験している選手もどれだけいるか分からない。すごく難しいフォーメーションではあると思う」と指摘。それでもチャレンジする価値はあると見ており「そもそも新しいフォーメーションにするということは、最初からそんなにうまくいくことはない。新しいことにチャレンジすることは平坦な道じゃない。難しいこともあることは承知の上で監督もしたと思う」と世界の強豪との対戦を見据えてチームの強化にとって大きな意義があると強調する。

 久保が新たなポジションで輝くのか。大一番でのプレーに注目が集まる。