日本代表の森保一監督(53)が、代表チームの将来を左右する〝野望〟を明かした。

 新年のインタビューに応じた指揮官は、カタールW杯に向けた思いを激白。自身が現役時代に経験した〝ドーハの悲劇〟の地で開催される縁もあり「ドーハで〝歓喜〟に変えられるように、まずは予選をしっかり戦いたい。(昨年11月の食事会で)ラモス(瑠偉)さん、カズ(FW三浦知良)さんや武田(修宏)さんに集まっていただいたり、会場で会う解説者の方々とも話して応援してもらっている。ドーハで戦った戦友といわれる方たちに、結果を。日本サッカーが成長したなと世界中の人たちに思ってもらえるような結果を出したい」と日本中のサッカー関係者の思いを背負って大舞台に臨む覚悟だ。

 そうした思いから、自身が率いる現在のチームだけでなく、未来の代表にも目を向けている。

「(将来的に日本が)世界チャンピオンになるために、基準、目標を持って今何をしなければいけないのかというトライを絶対に忘れてはいけない」と強調。そして「私が監督として日本代表で結果を出すことが、次の日本人の監督たちにつながっていくという思いを持っている。次に日本人がまた監督を続けてもらえるようにするという意味で、非常に大きな責任を背負っている」と熱弁した。日本代表の〝日本人監督路線〟を継続すべく、自らが世界の強豪と肩を並べるチームづくりを果たし、日本人指導者の実力を証明する覚悟だ。

 日本人監督が世界で結果を出せる根拠はある。

「日本人はやれるともっと思うようになったのは(コーチとして参加した)ロシアW杯。世界のトップの選手たちと日常で戦いながら、選手たちの自信を感じることができたし、W杯で結果を出してさらに自信を深められるようになった」。西野朗監督に率いられた代表チームは強豪を相手に対等に渡り合い、世界を驚かせた。そこで直接関わりながら、日本人によるチームづくりに手ごたえを得たのだ。

「結果を出すことで日本の指導者のみなさんに自信を持ってもらえるように、誇りを持ってもらえるようにしたい」。日本サッカーの将来を左右する大勝負の年が始まる。