日本代表の森保一監督(53)が、カタールW杯の躍進へ向けて〝ベテラン偏重ノー〟を掲げた。新年のインタビューに応じた森保監督は、W杯イヤーとなる2022年の目標や、本大会までのチーム強化プランなどを熱弁。「本大会では、日本代表歴代最高の成績であるベスト8以上をつかみ取れるように」と設定した。

 高い目標を実現させるために、どのようにチームを強化するのか。「その時々の選手の調子や、成長の度合いで〝序列〟は変わっていくと思う。W杯での目標を持ちながら、その時々でチーム編成は変わっていくと理解していただければ。予選と本大会は同じタイミングではないので中身は変わってくる」。これまで批判を浴びてきた選手の序列に関しては今後固執しすぎず、柔軟な姿勢で編成していく考えだ。

「まずは予選にしっかりフォーカスしないといけない。W杯の出場権をつかみ取った後は、またベースとニュートラルに(見る部分もある)。今も幅広く見ている」。アジア最終予選を勝ち抜き7大会連続のW杯出場を獲得したうえで、本大会に向けて積極的に新戦力をテストしていく。

 DF長友佑都(FC東京)やFW大迫勇也(神戸)などの〝ベテラン偏重〟を批判する声がくすぶっているが、指揮官は本大会に向けてこうした指摘を強く否定。「経験のある選手がいたほうがいいと思えば招集しているし、若い選手だから招集していないということではない」とあくまで公平な視点から選考していると強調した。

 そして「結果を出すためにベテラン勢、経験のある選手がいれば絶対結果を出せるといったらそうではない。やはり、その時の勢いというかパワーの大きさが絶対的に必要」と断言。「勢いという意味ではMF三笘(薫=サンジロワーズ)が出てきたり、そういうところは見ていきたい。これまでのベースはなくてはいけないが、そのときにチーム力を発揮するベストな選択として選手を選んでいきたい」と本大会では若手の登用を積極的に行うことを〝約束〟した。

「そこはチームの活動や視察を通して、選手がどういう状況にあるのか力を見極めながら。それが外れているときには、みなさんに大いに批判していただければ」と批判覚悟で若手への切り替えを推し進めるつもりだ。