悲願の金メダル獲得へのカギとは――。2024年パリ五輪へ向けてチームを立ち上げたU―22日本代表が、26日に行われたU―23アジアカップ予選カンボジア戦(福島・Jヴィレッジ)で4―0と圧勝した。

 試合はパリ五輪世代がさっそく躍動。全国高校サッカーで1年時から活躍してきたMF松木玖生(青森山田高)が前半10分に先制ゴールを挙げる活躍を見せれば、超大物と話題のDFチェイス・アンリ(尚志高)がチーム最年少の17歳ながらセンターバックで先発し、自慢の身体能力を生かして相手を完封した。

 世界基準のタレントが多く、東京五輪世代を上回る〝史上最強〟の呼び声も高いパリ五輪世代。立ち上げ初戦で早くも実力を証明したが、3年後の本大会でカギになるのは〝真打ち〟の招集だ。悲願の金メダルを獲得するためにはベストメンバーの編成がマスト。中でも注目されるのがすでにA代表の主力でもあるMF久保建英(マジョルカ)と名門の下部組織で台頭してきたMF中井卓大(RマドリードU―19)の2人だ。

 欧州事情に詳しい代理人は「東京五輪は地元開催ということもあって欧州のクラブも協力的だったが、次は以前のように厳しくなるはず。例えば(久保の保有元の)レアル・マドリードがすんなり派遣に応じてくれるのか。五輪までに海外に出る選手も多いだろうから、やはり交渉が大事になる」と指摘する。パリ五輪では至宝コンビの招集の成否が成績を左右するだけに、今後は日本サッカー協会の交渉力が試されそうだ。