パリ五輪世代の大器として注目されるU―22日本代表MF藤田譲瑠チマ(徳島)が、東京五輪の経験を武器にチームリーダーになる。

 来年6月にウズベキスタンで開催されるU―23アジアカップの出場権をかけて、26日にカンボジアと対戦するU―22日本代表。今回はU―22での編成となるが、2024年パリ五輪へ向けてU―20世代から多くの選手が招集されている。

 その中で特に注目を集めるのが藤田だ。早くから逸材として評価され、東京五輪ではトレーニングパートナーに抜擢。東京五輪直前のU―24ホンジュラス戦にも出場し、期待の大きさをうかがわせた。

 25日にオンラインで取材に応じた藤田は「気持ちの部分が大事になってくる。頭は冷静だけど、気持ちは強くしていかないと相手に飲まれるシーンも出てきてしまうので気を付けたい」と精神面の重要性を強調。そして東京五輪での貴重な経験について熱弁した。

「やっぱり五輪に帯同して思ったことは、もちろん全員技術の面がすごく高いけど、ハーフタイムや試合前の要求の質とか量がこのカテゴリーとは全然違うなと感じた。そういったところは自分が伝えていかないといけないし、自分からどんどん要求を増やしていって、チームとしての考えなどをすり合わせていければいいと思う」。MF久保建英(20=マジョルカ)やMF堂安律(23=PSVアイントホーフェン)の両エースをはじめ東京五輪世代から吸収した教えをチームに還元し、リーダーとしてパリ五輪世代をけん引していく構えだ。

 頼もしい大器がパリ世代の公式戦初戦でどのようなプレーを見せるのか大きな注目が集まる。