一部サウジアラビア人が、同国サポーターから差別ジェスチャーを受けた日本代表のDF吉田麻也(33=サンプドリア)へ謝罪する動きを開始した。

 吉田は7日(日本時間8日)のカタールW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(ジッダ)に0―1で敗れた後、ピッチサイドでインタビューに応じた。その際、スタンドのサウジサポーターから差別的ジェスチャーをされ、鬼の形相で激高した。

 当該サポーターがいる方向へ詰め寄り、日本サッカー協会関係者に静止された。吉田は「差別的なジェスチャーがあったので、はっきり言った。受け入れられないものは受け入れられない。前回の予選もそうだったので、許しがたい」と怒りをブチまけるほどだった。

 吉田が激高する様子はSNSで拡散される中、アラビア語メディア「アル・フーラ」は、SNS上で「#サウジアラビアのファンは日本に謝罪します」と日本語のハッシュタグによる謝罪キャンペーンが行われていると報じた。

 報道によると観衆の1人が、吉田の様子を収めた動画をコミュニケーションサイトに投稿。それがサウジアラビア人の怒りを引き起こし、謝罪キャンペーンに至ったという。運動は広がりを見せている中、現段階では差別行為に対する日本サッカー協会、サウジ連盟、アジアサッカー連盟の公式見解は出ていない。