崖っ縁に追い込まれている森保ジャパンが人気面でも大ピンチを迎えている。カタールW杯アジア最終予選の初戦オマーン戦で、格下相手にホームで0―1と完敗の大失態を犯した。7大会連続のW杯出場に早くも黄信号が点灯する中、視聴率でもファン離れが露呈している。

 テレビ朝日が中継したオマーン戦の平均視聴率は13・1%。これは1998年フランス大会以降、最終予選のホーム初戦としては最低の数字だ。深刻な人気低迷が危惧された前回ハリルジャパンのUAE戦も時間帯や試合結果は似ているが、それでも17・2%を記録していた(いずれも関東地区、ビデオリサーチ調べ)。

 今回の最終予選はスポーツ配信大手「DAZN」も中継。前大会初戦のUAE戦でも地上波以外にNHK―BSが中継しており「視聴者の分散」は言い訳にできない。まさに森保ジャパンに対する世間の関心が薄れている窮状を示している。

 日本代表の主将を務めるDF吉田麻也(33=サンプドリア)もピッチ内外での危機を感じている。7大会連続W杯出場に向けて「今まで先輩たちが戦ってつかみ取ってきたもの。この流れをこのチームで途切れさせるわけにはいかない」と悲壮な覚悟を示した上で「いろんなものを背負っている。目先のW杯だけじゃなくて、サッカーの人気だったり、日本サッカーの発展は自分たちの1試合1試合に左右されるものだと思っている。それだけ代表戦の1試合は重さがある」。

 このまま日本代表の低迷が続けばサッカー離れに拍車がかかると不安を募らせているのだ。人気も実力も下降線の日本代表。このまま森保一監督(53)と心中するのか、それとも…。