東京五輪での久保建英とスペイン・アセンシオの死闘を“予言”していた西野朗氏

2021年09月04日 07時00分

西野朗氏

【取材の裏側 現場ノート】東京五輪サッカー男子の森保ジャパンは目標としていたメダルにあと一歩届かず4位に終わったが、強豪相手に堂々とした戦いぶりを見せ、高視聴率を連発するなど列島を熱狂させた。

 なかでも最も手に汗握る激闘となったのが、優勝候補スペインと激突した準決勝だろう。地力に勝る相手に対してMF久保建英(20=マジョルカ)を中心に攻撃陣が奮闘。堂々と渡り合ったものの、90分では決着がつかなかった。突入した延長の後半10分、FWマルコ・アセンシオ(25=レアル・マドリード)に電光石火の一撃を決められて万事休す。男子初の決勝進出という日本の夢は絶たれた。

 この死闘を目の当たりにして、記者の脳裏をある人物の言葉がよぎった。ロシアW杯で日本代表を16強に導いた西野朗前監督(66)だ。

 2年前、久保がFC東京からスペイン1部の名門Rマドリードに入団したころ、記者は西野氏に話を聞く機会があり、久保の話題になった。その時に西野氏は「これからアセンシオがライバルになるだろうな」と指摘していた。もちろん、Rマドリードでのポジション争いのことだが、他にもポジションが重なる多くの有力選手がひしめく中で、将来的に2人が争うことになるとの見解を示していた。それから月日は流れ、東京五輪の大舞台で久保とアセンシオは思わぬ形で激突することになったわけだ。

 ただ、西野氏の言葉はここからが肝心だ。当時すでにアセンシオは名門の主力として活躍していたが「久保の才能はアセンシオを上回るかもしれない。少なくともレアルはそう評価しているようだ」。久保は今季再びマジョルカに期限付き移籍して武者修行を積むことになったが、今後順調に成長していけば…。西野氏の言葉が現実となり、東京五輪の雪辱を果たす時が来るのか楽しみだ。

(サッカー担当・渡辺卓幸)

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