9月から始まるサッカー2022年W杯カタール大会のアジア最終予選で、日本代表のアウェー戦はテレビで放送されないことが18日、明らかになった。

 スポーツ動画配信サービスDAZN(ダゾーン)はこの日、アジアサッカー連盟(AFC)と28年までの長期契約に合意し、日本の22、26年W杯アジア予選を配信すると発表。これにより、日本のアジア予選は、ホームはテレビとダゾーン、アウェーはダゾーンの独占配信となる。

 これまで日本のアジア予選は高視聴率を連発してきたが、近年はダウン。一方、AFCは放映権料のディスカウントを許さず、テレビ局側は高騰する放映権料に見合った視聴率が取れないと嘆いて二の足を踏み、有料配信のダゾーンがその間隙を縫った。これまで日本のアジア予選をタダで応援できたサッカーファンにとっては視聴費用が発生することになる。

 ダゾーンは17年から契約を結んだJリーグを放送しており、〝スポーツ中継の黒船〟と称される。アジア予選にも〝参戦〟することで、代表戦の中継はどう様変わりするのか。

 テレビ局のスポーツ番組関係者は、ダゾーンの試合中継の特徴として、「おしゃれな演出やテロップを使っています」と指摘。「無料で見られるテレビと違い、有料配信だからこそ自由に中継できる。たとえば、7月のJリーグのある試合では実況のアナウンサーが、プレー中にボールが審判に当たりそうになったことに『審判、そこジャマ!』と言い放つ珍事がありました」

 ダゾーンのJリーグ配信では、お笑い芸人山口智充の相方でお笑い界ナンバーワンのサッカー通、平畠啓史が実況を務めることもある。今後、日本のアジア予選では、これまでにない実況が聞けそうだ。