【前園真聖 Zoom up】森保ジャパンが1次リーグ3連勝で決勝トーナメントに進出しました。大会前に「(1次リーグで対戦する)どのチームも圧倒されるイメージがない」と言いましたし、これくらいはやれると思っていました。

 準々決勝で対戦するニュージーランドは力を出し切れば、負ける相手ではありません。ただ日本が格上だと割り切って対策をしてくるでしょうし、そこで注意すべきポイントは主に2つだと思います。

 まずは1次リーグで対戦したチームとタイプが異なり、チームの特徴である高さやパワーを生かして攻撃してくる可能性があることです。きれいにボールをつなぐというより、アバウトに放り込んで押し込んでくるところには、対処しなければなりません。

 もう一つは引いてブロックをつくってきそうなので、その対策も大事です。1次リーグの南アフリカ戦も同じようなことをされて攻めあぐねました。そんな時間帯が長ければ長いほど自信を持たれてしまうので、できるだけ早い時間に得点を決めて力の差を見せつけるのが理想です。

 もちろん引いた相手の守備をこじ開けるのは簡単ではありませんが、そこは個の力で打開したり、場合によっては決めきることも必要になります。今大会好調なMF久保建英(レアル・マドリード)が、その役割を果たしてくれるでしょう。

 4強入りすれば、メダル獲得まであと一歩。選手たちは一戦必勝の気持ちでしょうが、今回は大きな成果を期待しています。(元日本代表MF)