新10番のFW岩渕真奈(28=アーセナル)が存在感を示した。東京五輪に臨むサッカー女子のなでしこジャパンは国際親善試合(14日、京都)でオーストラリアと対戦し、岩渕の先制弾で1―0と勝利した。

 今大会に向けてエースナンバー10を引き継ぐことになった岩渕は五輪前、最後の対外試合に先発出場。試合前に「意識しているわけじゃないけど、背番号の重みを感じます」と話していたように、格上の強豪国を相手に序盤から得意のドリブルで積極的に仕掛けてゴールに迫るなど、攻撃陣をけん引した。

 スコアレスで迎えた後半も日本は岩渕にボールを集めると、9分にはMF長谷川唯(24=ACミラン)のクロスを敵DFがハンドし、PKをゲット。これを10番の岩渕が冷静に決めて先制に成功した。岩渕は後半17分に交代したが、その後も日本は果敢に攻め続けて相手を圧倒した。

 難敵に勝利したなでしこジャパンの高倉麻子監督(53)は「素晴らしい相手にハードなゲームができた。攻守ともに少し受け身に回る部分もありましたが、分析しながら五輪を戦っていきたい」と先を見据えたが、五輪1次リーグ初戦カナダ戦(21日、札幌)に向けて視界良好のようだ。