サッカー女子の国際親善試合ウクライナ戦(10日、広島)に臨むなでしこジャパンの高倉麻子監督(53)は9日、オンラインで公式会見し、東京五輪メンバー18人の絞り込みについて心境を明かした。

 6月下旬の五輪メンバー発表前、最後の代表活動とあって選手選考も最終局面を迎えている。高倉監督はメンバーについて「一人ひとりの顔を思い浮かべていますし、選手の良いところを頭に浮かべながらゲームで表現できているか…。チームを勝たせるために冷静な目を持ちながら、しっかりと選考していきたい」と力を込めた。

 同じ世界大会のW杯メンバーは23人。五輪は5人も少なく、選手交代も通常の3枠から5枠に広がっている。指揮官は「真夏の6連戦(決勝まで)で5人交代はプラスになると思う。ほとんどの選手が試合に出ていくので、全員に同じ責任の重さがあると伝えている」とし「チーム戦術は必要だけど、それに縛られて特長を出せないのは本末転倒。個が選手選考の根幹にある」と方針を示した。

 高倉監督は期日が迫りつつある選手選考に悩みを深めている。今回の合宿中も「磁石を夜な夜な動かしているんですけど」と明かし、自室で選手に見立てた磁石をホワイトボード上に並べ、お酒ではなく、オレンジジュースを手に選手の組み合わせやフォーメーションを検討しているという。

 なでしこジャパンはウクライナ戦後、メキシコ(13日、栃木)とも対戦するが、高倉監督はどんな五輪メンバーを選ぶのだろうか。