東京五輪でメダル獲得を目指すなでしこジャパンの高倉麻子監督(53)が、元日本代表監督の西野朗氏(66=現タイ代表監督)と、ある共通点を持っていた。

 なでしこジャパンは17日に代表候補合宿(福島・Jヴィレッジ)を打ち上げた。高倉監督は18人の五輪メンバーの絞り込み作業を続ける中、「レギュラーを半分変えてもチーム力が落ちなくなってきたが、どう選ぶかは悩んでいる」。難しい選択を迫られているが、かねて「どのプレーヤーも攻撃、守備の力がいる。私自身は(選手に)ポジションをつけなくてもいいと考えているほど」と語っており、ポジションに縛られないプレーができるかどうかも選考ポイントになりそうだ。

 その考え方は偶然にも西野氏と一致。ロシアW杯直前の2018年4月にバヒド・ハリルホジッチ監督解任を受けて日本代表監督に就任した西野氏は、代表メンバー表についているDF、MF、FWのポジション表記について「ポジションはGK以外は外してほしい」と言い切っていた。「選手には柔軟に対応していく力、戦い方、戦術、戦略を持ってほしい」との考えからだ。もちろん、そんな方針だけではないものの、西野氏はW杯直前の就任にもかかわらず、チームを決勝トーナメントに導いた。

 高倉監督は〝西野流〟でなでしこジャパン復権を印象付けるメダル獲得なるか。まずは、来月日と日の国際親善試合が経て発表となる五輪メンバーに注目だ。