“銭ゲバ”アギーレ氏 年俸3億9000万円要求

2014年07月09日 06時00分

 日本代表の新監督候補として一本化されたメキシコ出身のハビエル・アギーレ氏(55)が、日本サッカー協会側に“法外”な要求を突きつけていることが分かった。契約期間2年、年俸180万ユーロ(約2億5000万円)を上限とする日本協会側の条件は、アギーレ氏側の要求額と大きく懸け離れており、契約年数でも食い違いが生じている。金銭面では総額で最大10億円超もの開きがあり、交渉は難航しそうな雲行きだ。

 日本代表の新監督問題が急展開を迎えている。監督人事を一任された日本サッカー協会の原博実専務理事(55=技術委員長兼務)が既にブラジルに向かっており、ブラジルW杯のテレビ解説のため現地に滞在するアギーレ氏側と交渉の席に着く。スペインメディアを中心に最終合意までは秒読み段階とされている。ところが、だ。ここにきて、スンナリとはいきそうもない空気が漂い始めている。

 複数の関係者によると、アギーレ氏側が協会側の予算をはるかにオーバーする条件を出しているという。特に年俸に関しては、アギーレ氏側の要求が280万ユーロ(約3億9000万円)と破格。契約期間も3年か4年を求めているもようだ。

 協会側が予定する新監督の年俸は150万ユーロ(約2億1000万円)と伝えられ、上限は前任のアルベルト・ザッケローニ氏(61)の契約最終年に支払った180万ユーロ(約2億5000万円)とみられている。これは、歴代の日本代表監督では史上最高年俸に並ぶもの。

 つまりアギーレ氏側の要求額は、日本代表史上最高年俸をはるかに超えることになる。さらに原専務理事が「いきなり4年はないと思う。日本が初めてだと、合う合わないもあるので、様子を見ながら更新するとかになるだろう」と話していた通り、協会側が考えるベースの契約年数は2年。一方のアギーレ氏側は、2018年のロシアW杯を見据えて長期の保障を求めている。

 2年契約をベースとしている日本協会側の提示額は2億5000万円×2年=5億円。アギーレ氏側が求める年俸で最大の4年契約となれば約3億9000万円×4年=約15億6000万円が必要となる。その差は総額で10億円超。いくらなんでも、協会側も今からこの金額を想定した予算は組めない。

 なぜアギーレ氏側はここまで強気に出ているのか。その理由の一つが本紙既報通り、協会側が監督候補を一本化してしまったことにある。関係者の一人は「通常は複数の候補が挙がるものだけど、日本が一本化していることが相手方にも知られてしまったのが大きい。明らかに足元を見られている」と話す。

 また、これまでの交渉過程でも協会側に落ち度があったという。別の関係者によると、協会側はスペインにあるエージェント会社に委託し、アギーレ氏側との交渉を進めてきた。日本代表が出場したブラジルW杯と同時進行で新監督人事を進めたため致し方ない面はあるとはいえ、事実上の“丸投げ”状態だったわけだ。

 もちろん、協会側窓口のトップである原専務理事が交渉のテーブルに着くことで、事態は一転する可能性もある。アギーレ氏側が歩み寄れば交渉は一気に進むが、仮にこのまま両者の主張が平行線をたどった場合は…。綱渡りの交渉は続きそうだ。(金額は推定)