【森保ジャパン】五輪代表U―24に逆風 コロナ感染拡大で欧州組を呼べない危険性

2020年12月17日 11時00分

日本代表年間スケジュール発表会見で来年に向けて意気込みを語る森保監督
日本代表年間スケジュール発表会見で来年に向けて意気込みを語る森保監督

 来夏に延期された東京五輪に臨む森保ジャパン最大の不安は払拭できるのか――。16日に日本代表各カテゴリーの2021年日程が発表され、東京五輪を戦うU―24日本代表の強化日程も決まったが、目標の金メダルへ鍵を握るのが欧州組の招集。ただでさえ呼ぶのが難しい東京五輪世代の欧州組が急増中なことに加え、新型コロナウイルスの影響も暗い影を落としている。

 東京五輪を戦うU―24日本代表は、6試合の強化試合を経て本番に臨む。大舞台へのロードマップが定まり、森保一監督(52)は「(延期によって)1年分の準備ができて選手、チームの成長につながっている。金メダルという目標を達成したい」と力強く宣言した。

 しかし意気軒高な指揮官の言葉とは裏腹にチーム編成の見通しは極めて厳しい。東京五輪世代は、これまでの大会と比べて欧州組の多さが特徴で、代表メンバー候補は主力のMF久保建英(19=ビリャレアル)やMF堂安律(22=ビーレフェルト)をはじめ欧州クラブ所属選手は15人前後に上っている。さらに3人のオーバーエージ(OA)枠も欧州組を中心にリストアップしており、メンバーの大半を占めることになるだろう。

 今回の五輪もクラブ側に派遣義務はないため招集は交渉次第だが、そんな状況に“逆風”となっているのがコロナ禍だ。世界中で感染が再拡大しており、東京五輪の開催自体も危ぶまれるほど。特に感染拡大が深刻な欧州のクラブは、オフシーズンに過密日程での試合や長距離移動がある五輪への派遣を簡単に認めるわけにはいかない。もともと欧州クラブが非協力的な五輪になると、招集拒否が続出する可能性があるのだ。

 A代表ですら11月のオーストリア遠征では、国際Aマッチデー期間にもかかわらず、FW大迫勇也(30=ブレーメン)と堂安の招集を、クラブ側が新型コロナの影響を理由に拒否する事態に発展している。

 交渉は難航必至だが、日本サッカー協会も手をこまねいているわけではない。協会幹部は「欧州のクラブは(新型コロナの対応に)厳しいので出してくれないとかあったが、日本代表はより厳しいレベルで検査をやっていく。『そこに出せば大丈夫、そういうこと(感染)にはならないだろう』と言わせるようにしていきたい」と強調した。

 活動期間中に高頻度で検査を行うなど日本流の厳格な感染防止対策を丁寧に訴え、招集の理解を得る方針。この「安心・安全宣言」が、どこまで欧州クラブに理解されるかも金メダルの行方を左右しそうだ。