日本サッカー協会は10日、日本代表のオーストリア遠征に追加招集していたMF奥川雅也(24=ザルツブルク)の参加を見送ると発表した。

 奥川は新型コロナウイルスの感染対策のためクラブが招集を拒否したMF堂安律(22=ビーレフェルト)に代わって追加招集されていたが、所属のザルツブルクが代表活動の参加選手に対して8日に実施した新型コロナウイルス感染の有無を調べる検査で6選手の陽性が判明。これを受けて9日に所属選手全員に検査して全選手の陰性が確認された。

 だが日本サッカー協会は「2回の検査結果および行動履歴などを総合的に評価するとともに、すでに各クラブから招集している23選手の安全・安心を最優先とする観点から、今回奥川選手の招集を見送る判断をいたしました」と代表合宿への招集断念を発表。ザルツブルクの所属選手で陽性判定者が相次いでいることから今後の検査で感染が判明する可能性も否定できず、合宿中に万全の感染防止策を徹底するため苦渋の決断に至った。

 念願だった初招集の奥川にとってはアピールの大チャンスだっただけに、無念の不参加となってしまった。