【森保ジャパン】久保建スタメン出場も…61分間で見えた弱点 現状ではスーパーサブ

2020年10月14日 11時00分

世界のトップDFと言われるオーリエ(手前)には久保の技術も通じず(ロイター)

 本当の評価とは――。サッカー日本代表は国際親善試合コートジボワール戦(13日、オランダ・ユトレヒト)で後半アディショナルタイムに決勝ゴールを決め、1―0と勝利し、今年初白星を挙げた。先発に抜てきされたMF久保建英(19=ビリャレアル)は後半16分に交代し、待望のA代表初ゴールは持ち越し。大きな期待の中で臨んだ“日本の至宝”だったが、図らずも森保ジャパンでの現状が浮き彫りになった。 

 昨年の南米選手権(ブラジル)以来1年4か月ぶりにスタメン出場した久保は立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛けた。

 前半2分にFW鈴木武蔵(26=ベールスホット)からのクロスに走り込み左足でシュート。惜しくもミートできず枠を外したが、あと一歩で代表初ゴールという決定的な場面だった。33分にはMF中山雄太(23=ズウォレ)とのコンビによる連係から左サイドを突破して好機を演出。CKでもキッカーを務めるなど堂々のプレーを見せた。

 ただ、株を上げられたかは微妙なところだ。0―0で迎えた後半16分には、ゴールが欲しい場面でMF南野拓実(25=リバプール)に代わって最初にベンチへ下げられた。一般的に1枚目の交代は最も修正したい箇所とされるだけに、久保に課題があったといえる。森保一監督(52)は、この交代について「久保はいま持っている力を発揮してくれた」と評価をしつつも「これから体力的にもつけていってもらいたい」とあえて“弱点”に言及し奮起を促した。

 そして代わりに入った南野が好プレーを披露。チームを活性化した上で攻撃陣にリズムをもたらし、後半46分にDF植田直通(25=セルクル・ブリュージュ)の決勝ゴールにつなげた。新10番を指揮官も「活力を与えてくれた。良い働きをしてくれた」と大絶賛。現時点での“格の違い”を見せ、久保との対比が余計に際立った。

 元日本代表の武田修宏氏(53=本紙評論家)も「ボールを持ったときに、前を向いていれば良いプレーができる」と評価。その上で課題も指摘し「1対1でボールをこぼしてしまうこともあるし、相手に背中を向けた状態でぶつかり合うところはまだ課題がある。ボールをもらうときに久保の良さも出ていない」。

 攻撃では非凡な才能を見せるも、指摘される守備面やフィジカル面など改善点が多いのも事実だ。武田氏は「メディアは久保を持ち上げ過ぎ」としながらも「今ならサイドでチャンスメークできるし、流れを変える途中投入の方が向いている」と進言。現状で代表のスタメンとしては荷が重く、試合終盤に出てくるスーパーサブが適任という。

 所属するスペイン1部ビリャレアルでもリーグ全5試合で途中出場が続いている。ウナイ・エメリ監督(48)も「急がせるのは良くない。成長しなければならない」と冷静に指摘。「ピッチ外でスターだが」と皮肉ったように、周囲の大き過ぎる期待と現在の実力にはギャップがあるといってもいい。

 先輩のDF長友佑都(34=マルセイユ)は昨年9月、久保について「彼が上に行くためにはゴールという結果が必要になってくる。欧州では良いプレーをしているだけでは評価されない」と厳しい言葉を口にしていたが、まずは目に見える結果を積み上げること。それが日本代表のレギュラーに定着する最善策のようだ。