いよいよ待望の活動再開を迎える森保ジャパンのテーマは〝恩返し〟だ。

 日本サッカー協会は1日、新型コロナウイルスの影響により今年初の日本代表活動となるオランダ遠征(9日=カメルーン戦、13日=コートジボワール戦)のメンバー25人を発表した。

 オンラインで会見した森保一監督(52)は、新型コロナウイルスの影響による代表活動の中断から再開を迎えるにあたって尽力した関係者への感謝の思いを強調。「サッカーをさせていただく、代表の活動ができる喜びを持って試合に臨みたい。本当に多くの方が環境づくりに尽力してくれたことで我々が活動できることを絶対に忘れてはいけない。その方々や応援してくれる方々に恩返しとなる活動、試合をしなければいけない」と今回の遠征にかける思いを熱弁した。

 続けて「日本代表の存在意義は、我々の活動が日本の国民にとって必要でなければならない、社会に恩返しをする社会貢献ができる存在でなければならないと思っている。我々の試合を通して元気や勇気を感じてもらい、日常生活の励みにしてもらいたい」と日本のサポーター、国民全体に向けて熱く訴えかけた。〝恩返し〟の思いを強調し、国民に寄り添う考えを雄弁に語る姿は、先日最終回を迎えたTBS系の大ヒットドラマ「半沢直樹」そのものだった。

 そして、指揮官が力を込める今回の遠征では、まさに国民的イベントである来夏の東京五輪を見据えて五輪世代の強化も図る。「経験の浅い選手も招集して、これまでやってきた経験豊富な選手との融合を図りながら個のレベルアップ、チームの強化を考えて活動していきたい」と指揮官。新型コロナ禍もあり約1年ぶりとなるA代表の活動は、日本の将来を見据えたものとなりそうだ。