リモート独占インタビュ―前編 森保監督の中にいる4大勝負師

2020年07月14日 13時40分

森保監督(上)と巨人・原監督(中段左)、将棋の羽生九段(同右)、雀士の桜井氏(下段左)、サッカー日本代表の元監督・岡田氏

 これが“森保メソッド”の全てだ。2022年カタールW杯を目指す日本代表と、来夏の東京五輪サッカー男子代表を率いる森保一監督(51)が本紙インタビューに応じ、知られざるプライベートから日本代表、五輪代表への率直な心境を明かした。2回にわたってお送りする激白の前編では、プロの世界で戦う勝負師として参考にしている意外な人物と、昨年末から自身に殺到する批判に対しての熱い胸の内を公開――。


 ――3月に日本代表の活動拠点となるJFA夢フィールド(千葉)がオープンした

 森保監督(以下森保)めちゃくちゃいい。職場の目の前にピッチがあって、眺めながら仕事をできるのはいい。監督室もつくってもらって隣にはコーチルームがある。いつでも映像が見られるつくりになっている。

 ――新型コロナウイルス禍で外出自粛の期間もあった

 森保 家の手伝いもできるだけしようと皿洗いや掃除をした。料理も…と思ったけど、嫁さんも僕にさせると、とんでもないことになるのでそこまでいかなかった(笑い)。家の周りで犬の散歩に行ったり、ジョギングで外の空気を吸っていた。自宅待機になってからは、過去の映像を振り返ったり、いろんな指導者の本を読んだりした。

 ――どのような

 森保(プロ野球巨人の)原(辰徳)監督(61)。あとは指導者ではないが、将棋の羽生(善治)さん(49)や雀士の桜井章一さん(76)。勝負師の方の本も参考にしようと、今後生かせるかなと思って。あとは「岡田メソッド」も読んだ。
 ――元日本代表監督の岡田武史氏(63)は大先輩だ

 森保 偉大な方だと思う。(1998年フランス、2010年南アフリカと)W杯で2度指揮を執っているし、世界に追いつき追い越すためには、日本人の良さをどう生かしながらチームづくりをしていけばいいか。個の成長を促していけばいいか。経験の中からすごく考えられている。(代表監督に就任後)何度か話をさせてもらって全てが参考になる。時代ごとにぶつ切りではなく次につなげようという気持ちが伝わって、それは岡田さんも(日本代表前監督の)西野(朗)さん(65)も、いろんな方が経験を伝えてくれている。それを今の活動に生かして次につなげたい。

 ――自粛期間はどうしていたか

 森保 海外にいる選手とは、激励や再開に向けての準備とか(を話した)。(リーグ戦が)打ち切りになった選手には精神的に休む部分とかコンディションを保つとか。スタッフとは週に1回リモートでミーティングをやって、あとは個別に話してコミュニケーションを図ってきた。

 ――その間に技術委員長に反町康治氏(56)が就任した

 森保 反町さんにはクラブ(松本)の監督として協力していただき(08年北京)五輪に実際に出ている監督なので、お会いしたときにアドバイスをいただいた。協会で仕事をすることになって、いろいろざっくばらんに話してもらえるし、僕も話せる。雰囲気づくりをしていただいている。

 ――12年ロンドン五輪で監督を務めた関塚隆ナショナルチームダイレクター(59)も含め“五輪トリオ”だ

 森保 関塚さんにもサポートしていただき、間違いなく良いエネルギーを持って代表活動につなげられる。

 ――昨秋以降、A代表、五輪代表ともに結果が出ずに批判が噴出。現在もくすぶっている

 森保 意見(批判)は常にくすぶっている。日本代表もJリーグも結果が問われる世界なので、その試合ごとに結果が出なければ批判される。昨年の年末から年始にかけて結果を出せなかったことは批判されて当然だった。そこは真摯にいろんな方々の意見をお聞きしたい。いろんな意見を受け止めながら次に向けてやっていきたい。

 ――メディアの論調も賛否両論だ

 森保 日本のサッカーの文化を上げていくのは僕らの近くにいるメディアの方々の見る目にかかっているので、そこは好きに言っていただいたほうがいい。仲良くケンカしたほうがいい(笑い)。(明日の後編に続く)