元なでしこ・大野忍氏 聖火リレー中止で無念の胸中明かす「チャンスを与えてほしい」

2020年03月25日 11時30分

大野忍氏

 福島・Jヴィレッジから始まる予定だった聖火リレーは新型コロナウイルス感染拡大への懸念から中止が決まった。栄誉ある第1走者を務める予定だったサッカー女子2011年ドイツW杯優勝メンバーで、元なでしこジャパンFW大野忍氏(36=本紙評論家)も無念さをにじませた。

 2月に現役を引退した後も「聖火リレーがあるから」とトレーニングは欠かさなかったが、連日のように新型コロナウイルスが猛威を振るうニュースに中止もやむなしと考えていた。「こればかりは仕方がない。参加者だけでなく、沿道で応援してくれる方々の健康が第一ですから」と、大会組織委員会の決定を尊重した。

 第1走者の重みをかみ締めて走るつもりだった。「私たちが東日本大震災直後のW杯で優勝できたのは日本中から熱い応援をいただいたから。特に自分たちのことで精一杯のはずの被災地の方々から勇気をもらった。だから今回は被災地の方に感謝の思いを伝えることで五輪のスタートを盛り上げるつもりだった。それと同時に“なでしこジャパンはすごい”ということをもう一度アピールしたかった。最近のなでしこは調子が上がらなくて、注目度も落ちていますから」と秘めていた胸中を語った。

 もちろん、聖火ランナーの夢はあきらめていない。「もう一度聖火リレーをやるなら、なでしこのメンバーにチャンスを与えてほしい。もちろん、今回走れなくなった一般の方にも。みんなが何の不安もない状態で聖火リレーをやりたい」と締めた。