日本代表MF柴崎岳(27=デポルティボ)が“ゆとり教育”でチームの底上げを目指している。

 2022年カタールW杯アジア予選突破へ向けてA代表未経験者や経験の少ない新戦力が台頭し、既存戦力と融合していくことは必要不可欠。それでも柴崎は焦って進めるべきではないという。「1日、2日で(新戦力との)連係ができるものではないので、彼らにとっては連係ありきではない。彼ら自身が力を発揮しないとどうにもならない」と持論を展開した。

 連係面を意識するあまり自身の長所を消してしまう新顔も少なくないだけに、まずはのびのびプレーしてチームの戦力になってほしいという。国際親善試合ベネズエラ戦(19日)のメンバーにはMF古橋亨梧(24=神戸)やFWオナイウ阿道(24=大分)ら4人の初招集組がいるが、実際にこのようなアドバイスを送っている。

 かつては自分の仕事を黙々とこなすタイプ。それが森保一監督(51)がA代表指揮官に就任してからはリーダーとしての自覚も芽生え、チーム全体を考えて行動するようになった。だからこそ自身のパフォーマンスに対しても妥協を許さない。「プレーの安定感も含めて普通のプレーをするのではなく、常に突出したパフォーマンスをしていきたい」と力を込めた。

 森保監督が兼任で指揮する東京五輪ではオーバーエージ(24歳以上)候補にも挙がっており、柴崎の存在感はさらに増していきそうだ。