脅威!西野タイが森保ジャパンを丸裸に

2019年07月03日 16時30分

西野朗氏

 森保ジャパンに難敵の出現だ。タイサッカー協会がA代表とU―23代表の新監督として昨夏のロシアW杯で日本代表を率いた西野朗氏(64)の就任を発表。西野氏サイドはまだ正式契約は交わしていないが、9月から始まる2022年カタールW杯アジア2次予選で、日本代表と対戦する可能性も出てきた。タイは近年急成長している新興国で、日本サッカーを知り尽くす名将の流出となれば日本に大きな危機をもたらしそうだ。

 タイはロシアW杯で日本を16強へと導いた名将の招聘に動き、A代表と来夏の東京五輪出場を狙うU―23代表との兼任監督への就任で合意。西野氏は2日に「タイ・ラットTV」の取材に「日本選手や日本チームのスタイルと非常に似ている。成長する可能性をたくさん感じている」とチームの強化に意欲を見せた。

 17日にはカタールW杯アジア2次予選の組み合わせ抽選が行われる予定。日本と同組となる可能性もある中で、“西野タイ”の誕生は森保ジャパンにとてつもない脅威となりそうだ。

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長(61)は西野氏の就任決定前の6月30日に、アジアで元日本代表MF本田圭佑(33)がカンボジア、柏などを率いた吉田達磨氏(45)がシンガポールを率いていることを引き合いに出し「相手が日本のことを知っている、知っていないに関係なくしっかり勝たないといけない」と努めて冷静に話している。

 ただ、日本代表OBは「日本サッカー協会は困るんじゃないのかな。西野さんは日本選手のこと、日本代表のことをよく知っているし、日本が得意とするスカウティングのノウハウも持っているだろうからね」と指摘。卓越した手腕と日本に関する豊富な情報量は森保ジャパンにとって極めて危険だ。

 西野氏は2016年に技術委員長に就任し、A代表や年代別代表の強化に携わった。森保ジャパンで台頭する若手の特徴も熟知し、MF堂安律(21=フローニンゲン)はロシアW杯直前まで最終メンバーにリストアップ。急成長を遂げるMF久保建英(18=レアル・マドリード)も「日本の宝」と熱心に視察を繰り返した。得意とする緻密な分析で日本が“丸裸”にされる危険性がある。

 またタイはMFチャナティップ(25=札幌)が昨季J1でベストイレブンに輝くなど個人技の高さは折り紙付き。これまでは組織力が課題だったが、西野氏が日本流のチームマネジメント術を注入すれば飛躍的に強くなる可能性もある。

 こうした懸念があるからこそ、田嶋会長は西野氏にロシアW杯後も協会に“残留”することを要請していた。結果として他国への流出を許したが、今後はW杯出場をかけた仁義なき戦いが始まりそうだ。