久保建 中身は陽気なスペイン人

2019年06月08日 16時30分

練習中は指示を出す森保監督(右)の後ろでも真剣な表情を崩さないが…

“天才少年”の素顔は――。サッカー日本代表は7日、国際親善試合エルサルバドル戦(9日、宮城)に向けて練習を行った。A代表デビューがかかるMF久保建英(18=FC東京)はスペイン1部バルセロナ下部組織出身の逸材らしく、鋭い動きで出場を猛アピール。ピッチ外では陽気な性格で初代表とは思えないほどすっかりチームに溶け込んでいるが、これはバルサ育ちと無関係ではなかった。

 久保が改めてA代表デビューへ意欲を示した。「自分だけではなく誰もが試合には出たいと思っているし、試合に出るためにここに来ている」。5日のトリニダード・トバゴ戦はベンチ外だったが、「終わったこと」と気持ちを切り替えた。

 意欲だけではなく、日本代表史上2位の年少記録(1位は17歳322日の市川大祐)となる歴史的出場へ準備も整いつつある。この日の練習でも森保一監督(50)の前で鋭いドリブル突破や強烈なシュートを繰り出して猛アピール。所属のFC東京ではJ1首位を走るチームの攻撃を引っ張っており、いつA代表のピッチに立ってもおかしくない。しかも最年長36歳のGK川島永嗣(ストラスブール)を筆頭に年上しかいないチームにすっかり溶け込み、好連係を生み出す下地をつくっている。4日の夕食時にはDF槙野智章(32=浦和)から求められ、自ら18歳の誕生日を祝う一発芸を披露。先輩たちを爆笑させ、年上選手との距離を縮めるのにひと役買った。

 これには天才少年の「素顔」が関係している。今回の代表合宿がスタートした2日には「緊張する」と漏らしていたというが、同じく初招集のGK大迫敬介(19=広島)によれば「建英はずっと海外にいたからかもしれないけど、(先輩に)気兼ねなく話をできるタイプ。そこはすごいなと思う」。

 取材対応時には必ずと言ってもいいほど真面目な表情。しかし実際は陽気な性格で物おじも全くしないとあって、はるか年上の先輩とも良好な関係を築けるという。

 久保は2011~15年にバルセロナの下部組織に在籍。一般的にスペイン人は陽気で、しっかり自己主張もできるタイプが多い。それだけに技術だけではなく、スペイン仕込みのコミュニケーション術も身につけていたわけだ。

 日本サッカー界の至宝と称される実力の持ち主は、プレー以外でも逸材ぶりを発揮している。