久保建英のドリブルは「メッシ+イニエスタ」全て世界レベル

2019年06月05日 20時00分

初の代表にも物おじしていない久保。度胸は満点だ

 東京五輪世代のドリブラーを緊急査定だ。昨夏のロシアW杯で16強入りした日本代表イレブンにアドバイスを送った“ドリブルデザイナー”の岡部将和氏(35)が、5日の国際親善試合トリニダード・トバゴ戦(豊田)から始まる6月シリーズの森保ジャパンに初選出されたMF久保建英(18=FC東京)と、かねてサポートする日本代表MF堂安律(20=フローニンゲン)のドリブル技術を徹底分析した。

 ロシアW杯で2得点のMF乾貴士(31=アラベス)と1ゴールのMF原口元気(28=ハノーバー)にアドバイスを送っていた“ドリブル伝道師”の岡部氏は、A代表初選出の久保を「トータルで全て世界レベル。ドリブルしながらパスも出せますし、シュートにもいける。腕の使い方もうまい」と大絶賛した。

 久保自身も得意というドリブルについては「律君や(中島)翔哉君(24=アルドハイル)と重なるところもあります。ボールタッチが細かく、いつでもパスが出せるイメージですね。昨年までは自分の形では強いけど、相手の形になると踏ん張りきれないところもあったが、フィジカルも上がってそれも克服しました」と分析した。

 技術はもちろんのこと、ゴールへ向かう姿勢も高く評価する。「印象的だったのは、ドリブルで仕掛けて対応したDFが後ろへ下がったとき、急ストップし、スペースを空けます。一度流れが止まると横パスを選択する選手が多いけど、彼はその空いたスペースに向かって前へドリブルを仕掛けていきます」

 さらに岡部氏は「どんな選手に似ているかと言われれば(FWリオネル)メッシ(31=バルセロナ)と(MFアンドレス)イニエスタ(35=神戸)をミックスした選手かなと思います」と表現。その上で「けど、彼しか持っていない良さはたくさんあります」とオリジナリティーも強調した。

 一方、ロシアW杯前にオランダで対面した堂安には「もう少し縦(のドリブル)を強くしたら得意なカットインからのシュートやパス、うまくいかないときのボールキープが、より生きてくる」と助言。理由については「縦の怖さができることで相手が縦側に寄るため中にいけるからです」と説明した。

 その上で「走りに組み込んだドリブルの話をしました。ヨーイドンで走る動きにボールを合わせます。蹴り足が前にある状態だとボールを蹴った後に逆の足がついていけないので、軸足が前にある状態がいいのです。そして相手DFが近づいたら足を逆に変えます。理論的に理解すればうまくいかないときの理由もわかりますから」。

 さらにブラジル代表FWネイマール(27=パリ・サンジェルマン)やベルギー代表FWエデン・アザール(28=チェルシー)が駆使する腕の使い方も伝えたという。「そこは一番ワクワクしている感じでした。トップ選手は肩甲骨から後ろに上げる感じで出します。DFとバチン(接触)となるところを押さえればフリーでシュートを打ててコースも広がります」

 金メダルが期待される東京五輪エース候補の2人が、自慢のドリブルで今後の日本サッカー界をけん引していく存在になるはずだ。

 ◆ドリブル理論の究極本=岡部氏の著書「ドリブルデザイン 日本サッカーを変える『99%抜けるドリブル理論』」(TOYOKAN BOOKS)が絶賛発売中だ。岡部氏がたどり着いたドリブル技術と理論を余すところなく収録。タイトルの「99%抜けるドリブル理論」が、ドリブルデザイナーとしてプロから子供たちに伝えてきたように、わかりやすく解説されている。さらにメッシやフランス代表FWキリアン・エムバペ(20=パリ・サンジェルマン)らのドリブル技術を独自の視点で解説するなど、ドリブル上達へ必携の一冊となりそうだ。