【南米選手権】Jクラブ側にくすぶる不満 「飛び級」に怒りの声も

2019年05月11日 16時30分

A代表選出が濃厚な久保は力を発揮できるか

 森保ジャパンが臨む6月の南米選手権(ブラジル)は“火種”を抱えながらの参戦となりそうだ。日本サッカー協会は10日に技術委員会を開き、南米選手権を始め直近の国際大会のチーム編成などを議論した。代表に選手招集の拘束力がないためメンバー選考が難航しているが、協会とJクラブはひとまず協力方針で一致。それでも問題は山積でJクラブ側の不満はくすぶったままだ。

 5月23日に開幕するU―20W杯(ポーランド)を皮切りに、6月1日開幕のU―22日本代表が参加するトゥーロン国際大会(フランス)、そして日本が招待国として20年ぶりに参戦する南米選手権が同17日開幕と国際大会が立て続けに開催される。そのため協会は若手有力選手の振り分けや、クラブ側に派遣義務がない南米選手権の招集交渉に苦心してきたが、この日の技術委員会でようやく方向性が固まった。

 関塚隆技術委員長(58)は南米選手権について「海外の選手と、来年の東京五輪に向けて強化につながる選手を中心に編成していきたい」と初めて明言。シーズン中のJクラブは特に主力選手の招集が困難なため東京五輪世代を中心とした編成が既定路線だったが、各クラブとの交渉に一定のメドがついてきた。さらに「トゥーロンも合わせ、大学生を含めた大きなグループで2チームを編成していきたい」と補足。大学生が南米選手権でA代表に抜てきされる可能性にも言及した。

 ひとまず協会とJクラブで足並みを揃えて南米選手権に向かうが、まだまだ一枚岩とは言えない。技術委員の一人は「FW安部(裕葵=20、鹿島)にしろMF久保(建英=17、FC東京)にしろ、飛び級でU―20に行かないで(試合に)出なかったらU―20に行かせればよかった、となる。そこは“使ってよ”と」。やむなく選手派遣に応じる代わりに、出場機会を確保するよう注文が付けられた形だ。

 さらに同技術委員は「いろんな大会がある中で、次はこういう大会に参加するべきじゃないという話も出た」。クラブにとって負担の大きい代表活動を強いる協会側に、Jクラブ間で不満が充満しつつあるのだ。

 南米選手権を巡って紆余曲折があった協会とJクラブ。森保ジャパンの参戦、そして協会の選択は吉と出るのか。