【U―20W杯】久保建英を世代別代表から外した“大人の事情”

2019年05月08日 16時30分

“天才少年”久保はかねてA代表入りを期待されてきたが…

 日本サッカー協会は7日、U―20W杯(23日開幕、ポーランド)に臨むU―20日本代表メンバー21人を発表した。チームの柱として期待された“天才少年”ことMF久保建英(17=FC東京)は招集外。南米選手権(6月、ブラジル)でのA代表デビューが確実となった。A代表と東京五輪代表を兼務する森保一監督(50)は「視察を通して情報収集している。(久保らを)我々の活動の選択肢として考えていきたい」と改めて若手抜てきの方針を示した。

 久保の実力は世代別代表の域を超えたという判断だが、“大人の事情”も少なからず影響している。日本サッカー協会は招集の拘束力がない南米選手権の選手集めに苦戦を強いられているからだ。シーズン真っ最中のJクラブは成績に直結する主力選手の供出に消極的で、思うような協力を得られていない。さらに海外組の所属クラブとの交渉も停滞している。

 とはいえ、南米大陸王者を決める公式大会に招待されたにもかかわらず露骨な“二軍”を送り込むわけにはいかない。過去には選手集めのメドが立たず招待を辞退したこともあり、選手の“格”も考慮に入れる必要があった。このため、J1クラブで主力の久保をはじめ、U―20W杯の招集外となったMF安部裕葵(20=鹿島)やGK大迫敬介(19=広島)ならその条件をクリア。同W杯期間中はJクラブも当初から久保らの不在を想定しており、大会が変わっても招集しやすいわけだ。

 ただ結果としてU―20日本代表は主力抜きに。同代表の影山雅永監督(51)は「あまり時間はないが、しっかり準備したい」と前を向くしかなかったが、ある協会関係者は「(久保ら)中心選手が呼べるかどうか直前まで決まらなかった。それで結果を出すのは難しい」と同情するほど。すんなりとはいかない状況で、日本サッカー界の至宝はA代表で底知れぬ潜在能力を披露できるか。