ハリルホジッチ氏 慰謝料1円&謝罪広告の訴え取り下げ

2019年04月10日 17時57分

ハリルホジッチ氏

 元サッカー日本代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏(66)が10日、日本サッカー協会の田嶋幸三会長(61)と日本協会を相手取り、名誉毀損による慰謝料1円と謝罪広告の掲載を求めた訴訟を取り下げた。

 協会は昨年4月9日にハリルホジッチ氏の電撃解任を発表。その際の会見で、田嶋会長が解任理由に「コミュニケーション不足」を挙げたことなどが名誉毀損にあたるとして訴えを起こしていた。

 原告側は「サッカーの監督としての社会的評価を著しく低下させた」として、「謝罪の言葉」と「慰謝料1円」を請求したが、協会側は「社会的地位は低下していない」と訴えの却下を求め、両者の主張は真っ向から対立。裁判官から示された和解案にも応じず、泥沼化しつつあった。

 そうした中で元指揮官が訴えを取り下げる形で急転直下の決着。原告側の金塚彩乃弁護士によると「争いごとはやめて前に進んでいきたい。過去に引きずられるのはよくない」という本人の意向を受け、今回の結論に至った。

 協会の田嶋会長は「裁判が終了することはよかった」とした上で「日本代表をW杯アジア予選突破に導いてくれたことは彼の実績。深く感謝している」と語った。日本代表監督による前代未聞の裁判は、意外な形で終結を迎えた。