J1川崎にまたまた東京五輪世代の新星が出現だ。

 川崎は7日、今季のJ1で旋風を巻き起こしている鳥栖とホームで対戦。好調チーム同士の激突とあって白熱した試合展開となったが、試合を決めたのは今季売り出し中の若手ストライカーだった。

 後半20分、MFジョアン・シミッチからの縦パスに反応したFW遠野大弥(22)が抜け出して右足のシュートをゴールに突き刺した。これが決勝弾となり、川崎が3連勝で首位をがっちりキープした。

 殊勲の遠野は「相手が1人少なくなって間があいているところに逃さず行って、最後は決めるだけだった」と会心の一発を振り返った遠野。昨季期限付き移籍した福岡から今季復帰して初めて川崎の一員として迎えるシーズンで早くも2ゴール目を決めた。

「結果を出すことが大事。僕はゴールを取る選手なので、自分の良さを出していきたい。どのポジションでも結果を出せるのが僕の強み。こういった舞台で点を取ることがうれしいし、もっともっと自分の良さを出してチームの勝利に貢献したい」と胸を張った。

 ブレークしつつある若武者にとって大きいのが、東京五輪世代の同僚たちだ。川崎にはすでにA代表でもデビューしているMF田中碧(22)、昨季のJリーグで大活躍したMF三笘薫(23)、FW旗手怜央(23)ら東京五輪に臨む森保ジャパンで期待がかかる選手が在籍。「同じ世代の人たちが代表に行くのが本当に刺激になっているし、その中でも絶対に負けないという気持ちでやっている。そういった気持ちが結果につながっていると思う」と遠野にとって同世代のライバルたちの存在が活躍の原動力になっているのだ。

 今後さらにプレーに磨きがかかれば、東京五輪に向けてサプライズ候補にもなりそうだ。