2021年シーズンのJリーグは26日のJ1川崎―横浜M戦で幕を開ける。昨季、圧倒的な強さを見せて2季ぶり3度目のJ1制覇を成し遂げた川崎の〝1強時代〟は続くのか。それとも、打倒川崎を果たして王者となるチームが現れるのか。本紙は昨季限りで現役を引退した川崎のレジェンド、元日本代表MF中村憲剛氏(40)を緊急直撃。古巣の連覇の可能性と気になるライバルチーム、さらに伏兵の台頭について占ってもらった。

 ――現役を引退し「中村憲剛」がいないJリーグが開幕する

 中村氏 自分の代わりは誰か出てくると思います。自分もそうやって出てきましたから。いなくなったら誰かがその役割を担っていく。組織ってそういうものだと思います。

 ――昨季は川崎の圧勝だったが、今季も同じような展開になるか

 中村氏 いろいろな条件が変わってくる今季と昨季を比べるのは簡単じゃないですね。昨季は交代5枠とか適応できた部分はあった。ウチは4―3―3でやっているので、5人交代可能だと前5人をそのまま代えられるので戦術的に落差はなかったんですね。これはウチに有利だったと思います。あと、昨季は降格がなかったので、どのチームもまず自分たちのやりたい、自分たちのスタイルを出すサッカーをやってきた。でも今季は4チームが降格するので、やりたいことをまずやるとは言っていられない状況にもなるだろうし、そうなると〝組み合わない〟試合も増えるでしょう。そこでどう勝ち点を取っていくかだと思います。

 ――川崎のライバルとなるのは

 中村氏 昨季上位のG大阪、名古屋、FC東京、鹿島あたりになるかと思います。なかでも鹿島はザーゴ監督の2季目に入り、FWエベラウドの使い方が定まったことで、昨季終盤戦は勝ち星を増やしました。個人的にはFW上田絢世(22)がかなりやるのではと思っています。

 ――他に気になるチームは

 中村氏 浦和と清水ですね。どちらのチームも監督(浦和=リカルド・ロドリゲス氏、清水=ミゲル・アンヘル・ロティーナ氏)がしっかりしています。序盤、我慢できれば良くなっていくと思います。