ブラジル紙「グローボエスポルチ」は15日、サントスのMFジエゴ・ピトゥカ(28)がJ1鹿島に移籍すると報じた。サントスのアンドレス・ルエダ会長が同日の会見で明かしたもので「金銭面の条件は非常に良かった。すでに交渉は終わった。手放したくはなかったが、彼には成長する権利がある。その時が来たということだ」としている。

 サントスは南米クラブ王者を決めるリベルタドーレス杯決勝に駒を進めており、ピトゥカはボカ・ジュニアーズとの準決勝第2戦で先制点を挙げる活躍も見せた主力中の主力。クラブW杯への出場権がかかるパルメイラス(ブラジル)との決勝が30日(日本時間31日)に行われるため、大会終了までクラブに残ることとなっている。

 今回の交渉で鹿島側は昨年11月、保有権の50%に対して160万ドル(約1億6600万円)のオファーを提示したが、サントス側がこれを拒否。それを受け、鹿島が金額を引き上げたことで合意に達したもようだ。なお、正式な金額は明らかになっていない。

 J1王座奪回を狙う鹿島は、昨季リーグ2位の18得点を挙げたFWエベラウド(29)の残留に成功し、MFアルトゥール・カイキ(28)をアルシャバブ(サウジアラビア)から獲得。そして今回のピトゥカと着実に補強を進めているが、問題は現在日本政府が外国人の新規入国を停止しているため、チーム合流時期が不透明なこと。新型コロナウイルス陽性が判明したMFレオシルバを含め、外国人抜きで開幕を迎えるという事態も想定されている。