J2千葉は19日、所属する元日本代表FW佐藤寿人(38)が今シーズン限りで現役を引退すると発表した。千葉との契約が満了となることから複数のJクラブが獲得の興味を示していたが、プロになった千葉でプロ生活を終える決断を下した。

 佐藤は小柄ながらも優れた得点感覚で得点を量産したJリーグ屈指のストライカー。00年に千葉の下部組織から昇格し、プロデビューした佐藤はC大阪、仙台、広島、名古屋で活躍。19年に古巣の千葉に復帰していた。日本代表は06年2月にデビュー。国際Aマッチ31試合(4得点)に出場。J1広島時代、森保一監督(52=現日本代表監督)の下で3度の優勝に貢献した。

 2012年にはMVP、得点王、ベストイレブン、フェアプレー賞の個人4冠に輝いた。ゴール前のポジショニングやDFとの駆け引きに定評があり、2004年から15年まで12年連続の2桁ゴールを達成した。Jリーグ通算220得点は歴代1位。J1通算160得点は歴代2位(1位は大久保嘉人の185点)など、J屈指の実績を誇った。

 佐藤はクラブを通じて「2020年シーズンをもって21年間のプロサッカー選手としてのキャリアを終える事を決めました。小学生の頃にJリーグが誕生し、カズさん(三浦知良)とゴンさん(中山雅史)のプレーに目を輝かせ、たくさんの夢を与えてくれたJリーグの舞台で選手として21年という長い時間をプレー出来た事、とても幸せな時間でした」などとコメントした。