神戸が10日に行われたアジアチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝の水原三星(韓国)戦で1―1から延長戦でも決着がつかずもつれ込んだPK戦を7ー6で制し、初出場で4強入りの快挙を果たした。

 神戸は7日の決勝トーナメント1回戦の上海上港(中国)戦でエースのMFアンドレス・イニエスタ(36)が右足を負傷。この日はベンチ入りしたものの先発からは外れた。

 大黒柱をスタメンから欠いた神戸は前半7分にいきなり先制を許して苦しい展開を強いられる。それでも、ここからチームとしての底力を見せる。徐々に押し込んでいくと前半34分に決定機を迎え、たまらず相手のDFキム・テファンが反則を犯して一発退場に。そこで得たFKをFW古橋亨梧(25)が決めて同点に追いついた。

 数的優位となった神戸だが、後半はチャンスこそ作るものの決定力を欠いてゴールを奪うことはできず。そのまま延長戦へと突入した。

 その後も一進一退の攻防が続き、神戸は延長後半8分に最後の切り札として負傷を抱えるイニエスタを投入。だが延長戦でも決着がつかず、勝負はついにPK戦へともつれ込んだ。

 後攻の神戸は1本目にイニエスタがゴール中央にしっかりと決めて流れを作ると、FWドウグラス(33)、DF初瀬亮(23)、古橋、MF山口蛍(30)、DF山川哲史(23)、FW藤本憲明(31)と7人全員が決め、7人目のDFチャン・ホイクが失敗した水原三星を7―6で振り切った。

 死闘の末に〝日韓戦〟を制した神戸が執念の4強入りを決め、アジア制覇へまた一歩近づいた。