J1神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(36)が、フル回転で好調なチームを引っ張っている。

 横浜M戦(4日)で前半11分にPKをきっちり決め、後半はチーム3点目の起点となるなど6戦連続フル出場で3―2の勝利に貢献。神戸は3年ぶりの4連勝を飾り、その間に挙げた12得点中、イニエスタは自身の3ゴールを含めて10点に絡んだ。就任後3連勝となった三浦淳寛監督(46)に「ちょっと次元が違う」と言わしめているほどだ。

 スーパースターが攻撃陣をけん引する一方、三浦監督は守備面の意識改革でチームを生まれ変わらせた。「(監督就任前から)点を取るところより、失点の数が気になっていたので、そこをどう修正するか手をつけている。僕はしつこい性格なので選手とコミュニケーションを取りながら、守備の意識付けを徹底している」と話し、就任後は確実に失点を減らした。

 理想とするスペイン1部バルセロナのような華麗なパス回しを駆使した攻撃サッカーと方向性は異なるが、指揮官は「チームとしてやりたいサッカーは明確にあるが、監督として攻撃と守備を一気に改善できる能力はない。まずは勝ち星を得るために必要なことにトライしている」。現実路線を突き進み、さらなる連勝を目指す。