ルヴァンカップ準々決勝(2日)でJ1川崎はアウェーで神戸に6―0と圧勝した。リーグ戦で首位を独走する勢いを見せつけたが、存在感を発揮したのが元日本代表FW斎藤学(30)だ。

 前半21分に技ありのループシュートでチーム3点目となる今季初ゴールを決めると、さらに2アシストをマークする大活躍で連覇を狙うチームを4強へと導いた。「いいゴールができたのはうれしかった」と充実した表情を浮かべたが、今季はなかなか出場機会を得られていない。

「前節から試合に絡めたけど、その前は紅白戦も出られないこともあったり、若手とベンチ外で練習することが多かった」と斎藤は苦難の日々を振り返る。それでも「試合に出ていないときも準備してきた自負がある」と、常に調整は怠らなかった。

 支えになったのが、チームメートの元日本代表FW小林悠(32)だ。「『シュート打ちまくって外して負けた試合とか、オレ経験してるから』と励まされて。あれだけ点を取っている選手に励まされるのは、またチャンスが来たときにしっかり頑張ろうと思える」。エースの言葉でモチベーションを維持できた。

 実績ある斎藤の復調でさらに戦力に厚みが出た川崎は、準決勝(10月7日)でFC東京と対戦する。今季の国内タイトルを総ナメにしそうな勢いだ。