J1川崎・中村憲剛が10か月ぶりピッチ リハビリ中は「家族に支えられた」

2020年08月29日 23時27分

試合に勝利し天を指差す中村憲剛

 頼もしい男が帰ってきた。昨年11月、左膝に大ケガを負ったJ1川崎の元日本代表MF中村憲剛(39)が29日の清水戦(等々力)で後半32分から途中出場。約10か月ぶりの公式戦で熟練された技術を披露した。

「アップのときに今まで感じたことないくらい疲れた(笑い)」と振り返った中村だが、ピッチに立つと豹変。同40分には高い位置で相手のパスを奪い「ここはループしかない」と、直感で浮かしたボールは鮮やかな弧を描きながらネットに吸い込まれた。スタジアムからこの日一番の歓声が沸き起こる中、始球式に訪れたお笑いタレント、ダンディ坂野(53)の「ゲッツポーズ」で喜びを表現。「等々力には神様がいた。等々力じゃなかったらこうなっていない」と神妙に語った。

 ケガ後のリハビリは、決して順調とは言えなかった。3月には痛みが再発し、日に日にこなせるメニューが少なくなった。さらにコロナ禍による緊急事態宣言とも重なり「自分もチームも先が見えなかった。あの時はダブルパンチでしんどかった」。それでも「家族がとにかくネガティブにならないようにしてくれた」と、周囲のサポートを受けながら壁を乗り越えた。

「サッカーは楽しいな。等々力って最高だなと、改めてかみしめられたことが何よりもうれしかった」と笑みを浮かべた大ベテランが新たな一歩を踏み出した。