Jリーグは13日、クラスター(感染者集団)が発生したJ1鳥栖の3試合を中止すると発表した。

 中止が決定したのは15日のG大阪戦(駅スタ)、19日の仙台戦(ユアスタ)、23日の札幌戦(駅スタ)の3試合。鳥栖では金明輝監督(39)を始め選手やスタッフ計10人の感染が判明し、Jリーグで初となるクラスターを起こした。

 チームは当面の活動休止を決定。保健所からは14日間の活動自粛の要請があったため、その期間にあたる3試合の中止が決まった。

 苦渋の決断をくだしたJリーグの村井満チェアマン(61)は「試合を楽しみにしてくださっていたファン・サポーターの皆様に深くお詫び申し上げます。また、Jリーグクラブにおいて集団感染が発生したことに対し、ホームタウンの地域の皆様をはじめ、多くの皆様方にご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。

 Jリーグで初めて集団感染が発生したことで「今回、同一クラブから多数の陽性判定者が出たことで、行政サイドによって濃厚接触者を特定することが物理的に困難であることから、これ以上、感染が拡大しないことが十分確認できるまでの間、当該クラブの活動を一定期間自粛し、その間の当該クラブに係る公式試合の開催を中止することを決定いたしました」と試合中止の経緯を説明した。

 クラスターの発生は鳥栖だけの問題ではなくリーグ運営にも影響を与えかねないだけに、今後に向けて「私たちは、集団感染がJリーグから出たことを重く受け止め、当該クラブだけの問題にとどめず、リーグ全体の問題ととらえています。ガイドラインの見直しはもちろんのこと、練習や試合ありきではなく、感染拡大を封じ込めることを第一の基軸とおき、あらゆる策を講じ、これ以上の感染拡大を防ぐための最大限の努力をしてまいります」と感染防止策の改善を進める方針を示した。