元日本代表のカズことFW三浦知良が5日のルヴァンカップ1次リーグ第2節、鳥栖戦(駅前不動産スタジアム)で先発出場し、53歳5か月10日での同杯最年長出場記録を更新した。これまでの記録は2017年5月31日に出場した土屋征夫(甲府)の42歳10か月。ゴールこそ生まれなかったが、健在をアピール。試合は1―0で横浜FCが勝った。

 キングが躍動した。リーグ戦ではベンチ入りすらなく、これが今季公式戦初出場。公式戦先発は昨年8月14日の天皇杯3回戦、横浜M戦以来だったが、キャプテンマークを巻いたカズはキックオフ直後から見せ場をつくった。開始15秒にボールを持った相手に向かって猛ダッシュ。いきなり相手選手に激しいスライディングタックルを仕掛け、闘志を見せた。

 一進一退の攻防を繰り広げる中、前半30分には右クロスにゴール前で反応。DF2人にマークされながら低空のヘディングシュートでゴールを狙ったが、惜しくもGKに阻まれた。それでもシュートはきっちり枠内。年齢は重ねても、正確なプレーは健在だった。

 後半開始からもピッチに立ち、チームをけん引。後半18分に退き、2017年3月12日のJ2草津(現群馬)戦以来、3年5か月ぶりのゴールはならなかったが、それでもリーグ戦4連敗中のチームに刺激は与えた。次こそ歓喜の〝カズダンス〟でJリーグの主役を奪う。