J1G大阪の元日本代表MF遠藤保仁(40)が4日、ホームで行われたC大阪とのリーグ再開初戦に先発出場し、J1最多出場記録を632試合に更新した。

 今季開幕の横浜M戦(2月23日)で元日本代表GK楢崎正剛氏が持つJ1最多出場記録(631試合)に並び、新型コロナウイルス感染拡大で中断していたリーグの再開でようやく大記録を樹立。試合は1―2で敗れ、メモリアルマッチを白星で飾れなかった。

試合後、遠藤は「ゲームの感覚は普段のシーズン中とそんなに変わらなかった。無観客で、いろいろ難しい部分はあったのかなと思う」と淡々と振り返った。

 大記録を達成した遠藤に、Jリーグの村井満チェアマンはコメントを発表して偉業をたたえた。

「遠藤選手、J1最多出場記録の更新おめでとうございます。達成された偉大な記録に対してチェアマンとして心から祝福したいと思います。この『632』という数字が、Jリーグの27年の歴史に重要な1ページを刻んだといっても過言ではありません」

 その上で「私が遠藤選手を見ていていつも思うことは『平常心』の大切さです。人間、何か重要な局面に立つと自然と緊張する姿が見えるものですが、遠藤選手のプレーを見ていると緊張を感じる場面をほぼ見ることがありません。これは遠藤選手が不断の努力を欠かさない向上心や、どんな状況であっても周囲にアジャストする適応力を磨き続けた結果であると考えます」とした。

 遠藤は、鹿児島実から1998年に横浜フリューゲルス入りし、京都へ移籍した後、2001年からG大阪に在籍。日本代表として06年ドイツW杯、10年南アフリカW杯、14年ブラジルW杯に出場。日本代表通算152試合出場も歴代1位となっている。